こんにちは、ぽてママです!
突然ですが、私は股関節の病気である「先天性臼蓋不全(せんてんせいきゅうがいふぜん)」を患っています。
あまり聞きなれない病気だと思いますが、日本人では成人男性の0~2%、女性の2~7%が股関節形成不全だそうです。
あまり周りにも同じ病気の方もおらず、ネット上でもあまり経験談が出てこないので、少しでも同じ病気の方と情報を共有できればと思い、ここに記したいと思います。
この記事は以下のような人におすすめ!
・臼蓋不全の方
・股関節に痛みがある方
・先天性臼蓋不全に興味を持った方
先天性臼蓋不全とは
先天性臼蓋不全(せんてんせいきゅうがいふぜん)とは、股関節の一部である臼蓋(きゅうがい)が正常に発達しない状態を指します。
これは、出生時に既に存在する先天的な異常で、臼蓋は大腿骨の頭を包み込む役割を持ちますが、これが不十分だと大腿骨の頭が正しく収まらず、股関節の安定性が低下します。
症状
- 歩行異常:赤ちゃんの歩行が遅れる、歩き方が異常であることがあります。
- 足の長さの違い:片足が短く見えることがあります。
- 股関節の動きの制限:股関節の動きが制限される場合があります。
- 痛み:幼少期には痛みがないことが多いですが、成長するにつれて痛みが現れることがあります。
診断
診断は通常、新生児期の検診で行われ、股関節の異常を確認するための超音波検査やX線検査が行われます。
症状の進行
- 股関節の不安定性:股関節が完全に脱臼する可能性が高まり、安定性がさらに低下します。
- 歩行困難:歩行がますます困難になり、特に長時間の歩行や走ることが難しくなります。
- 関節痛:成長するにつれて股関節に負担がかかり、慢性的な痛みや不快感を感じることがあります。
- 変形性関節症(OA):股関節の異常な動きによって関節軟骨が摩耗し、早期に変形性関節症を発症するリスクが高まります。
- 筋肉の不均衡:股関節周辺の筋肉に不均衡が生じ、筋力低下や疲労が現れることがあります。
- 日常生活の制限:痛みや機能障害により、日常生活やスポーツ活動に制限が生じることがあります。
治療の遅れによる影響
治療が遅れると、次のような深刻な影響が出ることがあります。
- 関節の変形:関節の形状が変わり、修正が困難になることがあります。
- 手術の必要性増加:非外科的治療が効果を発揮しにくくなり、複雑な手術が必要になる可能性があります。
- 長期的な障害:股関節の機能が著しく低下し、長期的な障害が残ることがあります。
ぽてママの病気が発覚した時
私は「先天性」とついていますが、臼蓋形成不全が発覚したのは高校生の時でした。
中学生の時は運動部でバリバリ運動をしていたのですが、高校では帰宅部で運動量が減り、思春期ということもありプクプクと8〜10kgほど太りました。
それでも標準体重ですよ!
ある日、姉とお出かけしていた時のことです。
買い物中に左股関節が猛烈に痛くなり、激痛で足を引きずってしか歩けなくなってしまいました。
その日はなんとか帰宅し、休んだら良くなりました。
また別の日の体育の授業で体育座りをしていた時です。
立ち上がって歩いたら、足が「スカッ」というか、「カクッ」となって転びました。
股関節が外れたような感覚です。
この時さすがに恐怖を感じました。
なんかおかしい・・・。
母に相談すると、とりあえず整形外科に連れて行かれました。
レントゲンを取り、お医者さんが一言。
「ここでは治療できないので、大学病院を紹介します。」
そんなにやばいの〜!?
母と私は絶句しました。
軽い気持ちで行った病院で大学病院を紹介されたのですから。
しかも聞きなれない「臼蓋」という言葉。
股関節ならわかるけど臼蓋って何?
当時はインターネット上にもそんなに情報がなかったので、不安だった記憶があります。
大学病院を受診しました
その後、紹介状を持って大学病院を受診しました。
幼少期に脱臼したことがないかと尋ねられましたが、母が言うにはそのようなことはないとの事。
私は昔よく転ぶ子で、足が疲れた、歩きたくないとすぐいう子だったのですが、それはどうやら症状のひとつだったのかもしれないという事。
「先天性」とついていますが、成長段階で体重が増えて気づく人が多いという事。
左足に痛みが出て受診しましたが、右足も左ほどではないが臼蓋形成不全である事。
骨のくっつきがいい若いうちに症状が重い左足を手術した方がいい事。
股関節は消耗品なので、運動は股関節に負担がかからない「自転車」と「水泳」ならオススメ、他はあまりオススメしないとの事。
・・・
なんだか不安でいっぱいになりました。
左足を手術しました
私は左足の臼蓋の被さりが特に良くなく、骨切り回転術という手術を行いました。
全身麻酔をして左足の外側太もも付け根を傷跡から想像すると20cmほど切ったのではないかと思います。
手術、リハビリのために1ヶ月半入院しました。
入院期間が長いことは最初の診察時に先生が教えてくれていたので、大学生の夏休みにしようということは高校生の時から決めて予約していました。
自骨だといきなり体重をかけれないので入院期間が長いのですが、同室にいた人工股関節のおばあちゃんは術後すぐ体重をかけて歩くことができており1週間ほどで退院していった気がします。
私はというと、皮膚も骨も切っているので激痛です。
最初はモルヒネが効いていたのでよかったのですが、それが切れると激痛。
ずっと同じ格好で寝ているので腰も激痛。
左足に少しずつ体重をかける練習をするのですが、激痛。
ちょっと前まで普通に歩けていたのに歩けなくなった悲しみ。
自分より年配の方が自分の足で歩いてどんどん先に退院していく悲しみ。
・・・
とにかく辛かったです。
リハビリ期間は?
入院中1ヶ月半の間もリハビリはしましたが、退院後も半年ほど1週間に1回リハビリに通いました。
地味に辛い筋トレを地道に行うのがしんどく、家でもやらなければならなかったのですが結構サボっていました。
そのせいもあるのか、今も左足の方が細く、歩く時も自分ではわからないのですが家族からは左足があまり上がっていない、ペンギンのように左右に揺れながら歩いていると言われます。
ちゃんとリハビリはしないといけませんね。
退院後に困ったことは?
退院後に困ったことの1つ目は、お風呂に入るときは浴槽に浸かれないことです。
浸かれないというか、浴槽を跨げないので入れません。
私が入院前に住んでいたアパートはユニットバスだったので、シャワーだけ浴びるにしても浴槽を跨がなければなりませんでした。
そのため、入院後はバストイレ別のアパートに住み替えました。
2つ目は、靴下が履けないこと。
股関節を曲げられないので手術した方の靴下を履くのは結構難しいです。
そのため、結構マジックハンドにお世話になりました。
落ちたものを拾う時にも使えましたので、入院時からの準備をオススメします。
上記の2点は一人暮らしの場合は結構困ることかなと思います。
3つ目は、和式トイレに入れないこと。
退院後もしばらくは股関節を曲げてはいけなかったので、旅行に行った時に和式トイレしかなかった時は焦りました。
お出かけ時には少し注意です。
退院後の車の運転は?
これは普段車生活をしている方にとっては重要なことではないかと思います。
運転にはオートマの場合は右足しか使いませんので、私の場合は左足の手術だったので退院後すぐに運転できました。
ただ、座っている時間が長くなると股関節が曲がっている時間が長くなるので痛みがありました。
右足を手術する場合は、自骨手術だとやはりすぐは運転できないようです。
人工股関節の場合はすぐ運転できるようです。
出産に影響はあるの?
女性の場合、出産する場合があるかと思います。
私は術後すぐ出産となると骨がなんだかんだ・・・と言われた気がしますが、ちょっと忘れてしまいました。
出産時に分娩台で足を結構広げるのですが、手術した左足の可動域はあまり良くないのですがそれは大丈夫でした。
人によっては自然分娩できない人がいると言われました。
また、体重が増えると股関節に負担がかかるため、普段から体重増加は気をつけなくてはなりません。
私は妊娠中、ぽてコの時は12kg、ぽてオの時は16kg太りました。
でもなんとか股関節は耐え抜き、出産後は妊娠前の体重に戻ったので今のところ大丈夫です。
結局子供を産んだ後も抱っこすれば子供の体重分股関節に負担がかかるのですが・・・。
おそらくぽてオがお腹にいる状態でぽてコを抱っこしていた時が人生最大に股関節に負担がかかっていたことでしょう。
術後20年経過した今
おかげさまで体重に大きな変動がないため、劇的な痛みが来ることは日常生活ではありません。
しかし、天気が悪くなる前に古傷が疼くというのはあります。
なんか痛いな・・・と思うと次の日雨だったり。
手術したほうの足がいまだに痛いのが最初は納得できなかったのですが、先生が言うには手術していなかったらもっと痛かったらしいです。
私は年1回経過を見るために病院に行っているのですが、手術した左足の被さりは良好です。
自骨手術しても1年で股関節が悪くなり結局人工股関節にする人がいたり、数年で悪くなったりする人もいるようで、私はもっているほうらしいです。
今後経過が悪くなったら次は人工股関節にしなければならないので、体重増加や激しい運動は避けるようにしています。
手術していない右足も経過観察中ですが、こちらも日常生活では痛みはほぼなく、レントゲンで見てもまだ大丈夫。
もし痛くなった場合は年齢的に骨のくっつきが悪くなってきているので人工股関節にするようです。
今の人工股関節はかなり精度がいいらしく、私が自骨手術した20年前は10年か20年ぐらいしたら人工股関節は交換しなければならないと言っていたのですが、今はかなりもつらしいです。
そのため、45〜50歳ぐらいなら人工股関節を入れて、何事もなければ死ぬまでそのままでいいそうです。
そう考えると人工股関節なら術後すぐ歩けるし、交換する必要もないなら自骨手術するメリットってあるの?と思うのですが、やはり体内に人工的なものを入れるとリスクもあるようで、細菌感染があったり可動域が制限されたりするようです。
できれば何も手術することなくこのまま両足もって欲しいです。
足の痛みを軽減するのに良かったアイテム
長時間歩いたり運動をした次の日など、足を酷使すると痛みがやはり出ます。
長時間歩く時の対策として私が一番良かったと感じるものは、ランニング用のいい靴を履くことです。
私は股関節に負担がかかるし、そもそも走ることが大嫌いなので一切ランニングはしないのですが、ランニング用のかなりクッションがいい靴に変えたら旅行などで一日中歩いても股関節が痛くならなくなりました!
私が履いているのはonのランニングシューズです。
送料無料 オン ランニングシューズ レディース on Cloudmonster クラウド モンスター 厚底 ジョギング ロードラン 長距離 ローカット 靴 女性 ジム スポーツシューズ スニーカー ブランド くつ/CLOUDMONSTER-W
本当に雲の上を歩いているみたいで、クッションが全然違います!
この靴を履いてから足の痛みが本当に全然違うので、他の靴を履くのが怖くてこれ以外ほぼ履いていません。
股関節痛に悩んでいる方は、この靴ではなくてもランニングシューズを履いてみたら私のように足の痛みが軽減するのではないでしょうか。
ぜひ試してみてください。
本気でランニングをやっている夫より高いランニングシューズを履いているのはちょっと気が引けます
見た目で足悪いのかな?とすぐわかるので杖を使うのに抵抗があったのですが、杖をつくのも痛みを軽減する手段の1つです。
なるべくシンプルで伸縮タイプのものを探しました。
杖 おしゃれ ピタグリップ伸縮杖 PG 女性 男性 軽量 おしゃれ 無地 シンプル ファッション ソフトグリップ 樹脂 アルミ製 伸縮杖 つえ ステッキ 介護 医療 高齢者 散歩 歩行補助 リハビリ ギフト 送料無料 あす楽
USJに行った時に持っていったのですが、痛くなる前の予防として持っていてつかなくても歩けるので杖を持っているのにつかずに歩く自分を周りはどう思っているのかという謎の葛藤がありました。
あと、我が子も歩くのに疲れて杖を使いたがり、取られてしまいました・・・。
あと、晴れなのに傘を持っている時と同じ感じで正直邪魔です。
そのため、見た目の面でも使い勝手の面でも私は杖よりランニングシューズをオススメします。
病気と上手に付き合っていこう
臼蓋不全は体重を気にしたり、動きを制限されたり、足がすぐに痛くなったりするかもしれません。
定期的に病院を受診し、どうしようもなくなったら手術をするしかないです。
今は手術をしても傷跡が小さくて済むそうで、術式も進歩していると先生がおっしゃっていました。
しかし、自骨の場合の入院期間は20年前と変わらずリハビリも含め1ヶ月半ぐらいかなと言われましたので、なるべく手術は避けたいところです・・・。
一生この病気は付き合っていかなければならないので、痛くならないようなお気に入りのアイテムを探して使ってみたりして上手に生活していきましょう。
一番大変なのは体重管理!
運動も激しくしてはダメで、体重は増やしてはダメ。
食べるのが好きな私にはこれが一番大変です・・・。
毎日体重計に乗って適正体重を守り、適度に食も運動も楽しむバランスを見つけられたらと思います。
同じ病気をお持ちの方、一緒に上手に病気と付き合っていきましょう!
コメント